初心者即リー【立直(リーチ)】のススメ!!ではリーチの重要性を紹介しましたが、実は麻雀の役にはその他にも超重要な基本的な役がも二つ存在します。それが断么九(タンヤオ/タンヤオチュー)平和(ピンフ)となります。麻雀をしていると【メンタンピン】と聞くことがあると思いますが、メンタンピンとは【リーチ・タンヤオ・ピンフ】の略称のことを指します。

では、なぜメンタンピンが超重要な基本的な役になるのか詳しく見ていきたいと思います。

【狙え!!メンタンピン!!】もくじ

【メン=リーチ】【タン=タンヤオ】【ピン=ピンフ】のおさらい

まずは、【メン=リーチ】【タン=タンヤオ】【ピン=ピンフ】の役についてわからないと、なかなか理解できないのでこれらの役を簡単におさらいしておきます。

メン=立直(リーチ)

リーチの条件

・1000点の供託
・メンゼンである(鳴いていない)こと
・テンパイしていること

メンタンピンのメン

リーチとは牌姿のように、あと一つ必要牌が入れば和了できる状態になった時に1000点棒を出すことによりテンパイを宣言する行為のことを言います。牌姿では待ち牌は25ピンのリャンメン待ちになっていますね。

なぜ1000点支払ってまで、テンパイ(後一つ必要牌が入れば上がれる事)を他のプレイヤーに教えなければならないのか?これには幾つかの理由があります。

まずは、役が無くてもあがれるという点です。麻雀は和了する(あがる)のに最低1飜以上の役が必要となります。役が無くても上がれると言うと少し語弊が生まれますね。厳密に言うと「役無しの状態であってもリーチ自体が1飜の役となるので上がることが可能になる。」ということになります。

その他には、「一発」「裏ドラ」の存在があります。リーチ自体は1飜の役ですがリーチをすることで、副産物として「一発」や「裏ドラ」の権利を得られ飜数が追加される可能性があります。リーチのみの悪手であっても運次第になってしまいますが、満貫や跳満等の高得点を得られる可能性があります。

タン=断么九(タンヤオ/タンヤオチュー)

タンヤオの条件

・チュンチャンパイ(数牌の2~8)のみで手牌を構成
・鳴きタン(副露)はルール決め次第

まずは牌姿から見てみます。
タンヤオはこのように、手牌を全て2~8で構成された1翻の役のことを指します。(逆に言うと、1と9の数牌そして字牌が使用できないということですね。)ちなみに手牌の待ちは258ピンとなっています。

タンヤオで使用される面子は順子や刻子・槓子どれでも使用が可能です。ただ【鳴きタン】つまりポンやチーをしながら作るタンヤオはその場のルール決め次第となります。鳴きタンを可にすると和了(あがり)のスピードがUPし、じっくりと手役を作ることができないため敬遠しているグループもありますが、現代麻雀やオンラインゲーム等では、鳴きタンを可とする場合が多くなっています。

ピン=平和(ピンフ)

ピンフの条件

・4面子は全て順子
・待ちの形は必ずリャンメン
・副露する(鳴くと)ピンフはつかない
・雀頭は役牌以外なら何でもOK(オタ風牌なら字牌でも可)

タンヤオ同様に麻雀の基本となる1飜の役です。牌姿の例は以下の通りです。
ピンフ 待ちは258ピンの三面張となっています。

面子は全て順子で構成され雀頭は役牌以外なら何を使用してもOK。逆にタンヤオの時とは違い副露する(鳴く)とピンフは成立しません。また、待ちの形はリャンメン待ちになっている必要があり、カンチャン待ちやペンチャン待ちになっているとピンフは付きません。

なぜメンタンピンを狙うのか?

メンタンピンはどれも1飜の役で3つ揃っても3飜30符にしかなりません。点数にすると子で3900点、親でも5800点とそれほど高くありません。ではなぜメンタンピンを狙っていくか詳しく紹介していきます。・・・の前に点数の話が出たのでメンタンピンの点数について簡単に解説しておこうと思います。

メンタンピンツモの点数

【メン=リーチ】【タン=タンヤ】【ピン=ピンフ】【ツモ】は全て1飜の役となるので、4飜となります。【ピンフ+ツモ】の形は符点の例外があるので、ツモあがりの2符は加算しないで20符。つまり4飜20符にすると言う決まりがあります。

点数で言うと、子で1300点/2600点、親の場合は2600点オールとなります。これが一般的なルールでの点数となるのですが、平和という役は符がつかないという意味があるため、「ツモの加符点が付いた時点でピンフは消えてしまう」というローカールルールが特定の地域やグループで根強く残っています。

このローカルルールが適用される場合は、【メタンピンツモ⇒メンタンツモ】となります。なので飜数は3飜となり、符についてはピンフが消えるので例外の20符適用外となり、副底(フーテイ)の20符+ツモ点の2符で22符。一の位が繰り上げられ30符。結果3飜30符となります。

点数でいうと、子で1000点/2000点、親の場合は2000点オールとなる訳です。詳しくはピンフ+ツモの飜数と点数についてで紹介しているので興味があれば一度読んでみてください。

タンピン(タンヤオ+ピンフ)は牌効率が良く揃えやすい

狙え!メンタンピン!」なんて記事タイトルになっていますが、厳密にいうとタンピンは狙うものではなく手牌の効率を最優先に考えて打牌していくと自然にタンピンに向かう傾向にあるのです。

例えばタンヤオの条件は2~8の数牌のみで構成された役になる訳ですが、使用できる牌はワンズ・ソウズ・ピンズ×7枚×各4枚=84枚もあります。

手牌のヤオチューハイを切り捨てチュンチャンパイのみになるので、防御力が少し下がってしまいますが、それでも暗刻系の役と比べると柔軟性が高く防御力も高いと言えます。

また、リーチやピンフを捨てることになりますが、「トップでとにかく早くあがりたい」「他家の親を流した」などの場合は鳴きタン速攻にも使用できます。(※鳴きタンはルール決め次第)

ピンフは1~9の数牌全て使用できるのでタンヤオ以上に使用できる牌が多く、ワンズ・ソウズ・ピンズ×9枚×4=計108枚にもなります。他の役との複合も狙え防御力も非常に高く、面子が全て順子なので牌効率が非常に良いです。具体的な例を挙げて見ます。

ペンチャンカンチャンリャン

牌姿は左からペンチャン・カンチャン・そして一番右端がリャンメンの待ちになっています。待ち牌はペンチャン待ちは3ピンが4枚。カンチャン待ちは4ピンが4枚。リャンメン待ちに限っては、25ピン各4枚の計8枚もあります。

次に刻子を作る場合の待ち牌の数を数え見ます。

刻子

刻子の待ちは6ピンが4枚・・・・・と言いたいところですが、そうではありません。自身ですでに6ピンを2枚使用している為、残りの6ピンはたったの2枚です。順子の場合はペンチャン・カンチャンの悪い待ちであっても最低で4枚の牌で構えることができますが、刻子の場合はたったの2枚の牌を待つことになるのです。

麻雀は4人でするのもです。待ち牌がたったの2枚だとその2枚を他家が抱え込んでいる場合や王牌に入っていて絶対にツモれない可能性も十分にあり、その場合は一生刻子が完成しないことになります。待ち牌が2枚の刻子・待ち牌が4枚OR8枚の順子・・・どちらが面子を作りやすいか簡単な計算ですね。

メン=立直(リーチ)の破壊力

いくら揃えやすくて牌効率が良いと言ってもタンヤオ・ピンフの2翻だけでは基本的に麻雀は勝つことができません。というのもタンヤオ・ピンフだけでは攻撃力(点数)が低すぎるのです。点数で言うと子で2000点・親で2900点です。

仮に他家が満貫(子8000点/親12000点)や跳満(子12000点/親180000点)以上で和了、特に放銃(直撃)してしまうと点数を挽回するのは難しくなります。

ここでタンピンに攻撃力を加えるのがメン=立直(リーチ)です。先ほども少し紹介しましたが、メンタンピンはどれも1翻なので、タンピンにメン=リーチが加わっても子で3900点・親で5800点とこれでも少し火力不足。ここで期待したいのが、リーチの副産物として権利が得られるドラ(表ドラ・裏ドラ)と一発の存在です。

リーチで裏ドラの権利獲得

おさらいになりますが、日本の麻雀には独自のルール「リーチ」や「ドラ」があります。(中国麻雀には両者とも無いのが一般的のようです。)そしてリーチをして和了すると裏ドラ表示牌開示の権利を得られます。

表ドラ表示牌・裏ドラ表示牌

リーチをしなければ、ドラ表示牌が2ピンなので、ドラは次の数牌の3ピンのみとなる訳ですが、リーチをして和了することで2ピンの下(裏)にある牌もドラ表示牌として使用することができます。これが裏ドラ表示牌ですね。

「裏ドラがのるかどうかなんて、運じゃないの??」と言われればそうなのですが、運の中でもピンフは沢山の種類の数牌を抱え込むので他の役と比べると圧倒的に裏ドラがのりやすくなっています。これは表ドラにも同じことが言えます。

一発

別名【即(ソク)】とも言われ、リーチ後次の自身のツモ番までに和了することができれば付く1翻の役です。裏ドラの時と同じ完全運任せの役となりますが、ピンフのリャンメン待ちで構えることで、待ち牌の数が少ない【単騎待ち】【シャンポン待ち】【カンチャン待ち】【ペンチャン待ち】【ノベタン待ち】と比べると一発も付きやすいと言えるでしょう。

一盃口・三色同順を頭に入れておこう

メンタンピンとの複合する役として1翻の一盃口と2翻の三色同順があります。一盃口は同じ種類の同じ数字の順子が2つで成立。牌姿の例は以下の通りです。一盃口

三色同順はワンズ・ソウズ・ピンズの3種で同じ順子を揃えると成立する役ですね。
三色同順
(※7ワンで和了する(あがる)と単騎待ちとなるためピンフが付かないので注意)
どちらも狙ってメンタンピンとの複合はなかなか難しいですが、可能性は0ではありません。特に一盃口はメンタンピンとそれなりに複合します。

メンタンピンのを作るうえで捨て牌に迷ったら、一盃口と三色同順を意識するようにすると良いかもしれません。清一色や二盃口もメンタンピンとの複合が可能ですが、これらの役とメンタンピンはかなり出現率が低いのでここでは意識しなくても良いでしょう。

まとめ

このようにメンタンピンは効率的に手牌を進めることができ、なおかつ高得点も狙えます。具体的に言うと「メンタンピン」+「表ドラ1枚」+「裏ドラ1枚」で和了できれば、満貫なので子で8000点、親で12000点です。ここに「一発」も加われば跳満確定なので、子で12000点、親で18000点とかなりの攻撃力となり無視できませんよね。

また、タンピンはリーチを宣言する前であればたくさんの種類の牌を使用しているため、「おりる」こともできる柔軟性の高い手牌になっており攻守ともに非常に優れています。これが、メンタンピンが超重要な基本的な役とされる理由です。麻雀初心者はとりあえずメンタンピンを意識して打牌していくと良いでしょう。