ここでは、特定の条件で和了できる者が出ないままその局が終了してしまう流局について紹介していこうと思います。流局は壁牌がなくなることによる【荒牌平局(こうはいへいきょく)】と特定の手牌や打牌等による【途中流局】に大別することができます。
【流局と途中流局】もくじ
流局とは?
何度か紹介していますが、流局とは特定の条件を満たすことで和了(あがり)以外の形で局が終了してしまうことを言います。
最も一般的な流局はワンパイの14枚の牌を残して全ての壁牌をツモったにも関わらず誰も和了(あがることが)できなかった場合となります。
ちなみに、この時親がテンパイしていれば、そのまま同じ親が継続して親を続行しますが、親がノーテンの場合は南家に親を移すのが一般的となっています。
いろいろな流局(途中流局)
流局は先ほど紹介したワンパイ14枚残しの流局以外にも様々な流局が存在しているので、紹介しておきます。これは知っているか知らないかで勝敗を左右する場合もあるのでしっかりと覚えておきましょう。
荒牌平局(ホワンパイピンチュー/こうはいへいきょく)
先ほどから何度か出てきている最も一般的な流局。王牌の14枚だけを残して他の全ての牌を摸打したにも関わらず和了できるものが現れなかった場合に成立する流局となります。
ちなみに、この荒牌平局以外の流局は全て途中流局と言って、壁牌が残っている状態でも局が終了してしまう流局となります。
荒牌平局と罰符(罰符)
数ある流局のうちこの荒牌平局だけ【ノーテン罰符】というルールが適用されます。これは、ノーテンのプレイヤーがテンパイしているプレイヤーに点数を支払うと言うものです。
ノーテン罰符の授受
- テンパイ者0人の場合は点数の移動はありません。
- テンパイ者1人の場合、他の3人のプレイヤーから各1000点、計3000点受け取る。
- テンパイ者2人の場合、ノーテンの2人から、各1500点受け取る。
- テンパイ者3人の場合、ノーテンの一人から、各1000点受け取る。
- テンパイ者0人の場合点数の移動はありません。
このように、ノーテン罰符の授受がある場合は必ずその合計が3000点になるようになっています。
九種九牌(きゅーしゅきゅーはい)
荒牌平局の次に出現しやすい流局がこの九種九牌です。正確には 九種么九牌倒牌(キューシュヤオチューハイトウハイ)と言って親は配牌の時、子は第一ツモの時に九種類のヤオチューハイ(1・9・字牌)があればその時点で途中流局とすることができます。
手牌が悪すぎる時に配牌からやり直すことができる、一種の救済処置となります。ちなみに九種九牌を成立させるためには、他家からの確認の意味もこめ九種九牌を宣言して倒牌する必要があります。また、九種九牌が手牌の中に揃っていてもそれを宣言しないでそのままプレイを続行することも可能です。そんな九種九牌ですがいくつか注意点があるのでまとめておきます。
九種九牌は鳴き(ポン・チー・カン)が入ると不成立
タイトルの通りですが、第一ツモ以前に鳴きが入ると九種九牌は宣言することができなくなります。
九種九牌とダブル立直はどちらが優先?
まずは、ダブル立直のおさらいです。ダブル立直とは親の配牌時もしくは、子の一巡目のツモでテンパイ&リーチを宣言することでつく2翻の役です。
結論から先に言うと、この場合九種九牌が優先されます。九種九牌は悪手の救済処置となるので、例え上家でダブル立直を宣言されても九種九牌の方が優先されます。
「下家の九種九牌を防ぐためには鳴く以外は無い!!」と覚えておいて良いでしょう。
十種以上・十牌以上でも九種九牌は成立する?
九種九牌は悪手の救済処置なので、ヤオチューハイの種類や枚数が増えても成立します。ただ、13種14牌で役満である国士無双が成立するので、10種11種と種類が多い場合は狙ってみるのも手かもしれません。
九種九牌で親は流れるの?
その場のルール次第。雀荘やそのグループでルールはまちまち。ただ、本来の九種九牌の「悪手の救済処置」という観点から親は流れない(連荘する)という考え方が多いように思います。
対子や刻子があったら九種九牌にならない!?
繰り返しになりますが、九種九牌は「悪手の救済措置」といった概念から生まれたものです。ですので、対子や刻子があれば、「悪手にはならない!」といった考え方がひと昔前までありました。
ですが、近年では対子や刻子があってもヤオチューハイが9種類以上あれば途中流局できるというのが一般的な考え方となっています。
四風連打(スーフォンレンタ)/四風子連打( スーフォンツリェンター)
一巡目の捨て牌で4人が全て同じ風牌(東・南・西・北)となった場合は途中流局となります。九種九牌と同じで一巡目で鳴き(ポン・チー・カン)が入ると途中流局不成立となり、ダブル立直の場合は四風連打(スーフォンレンタ)が優先されます。
四開槓(スーカイカン)
複数プレイヤーで合計4回のカンが宣言されると成立する途中流局。一人での4回カンは、役満の四槓子となるのでそのまま続行します。
途中流局のタイミングは複数プレイヤーの槓子が4つできた時点で流局とする場合と、4つめのカンでリンシャン牌をめくり不要牌を捨てて和了(あがり)が出なかった場合に成立する2つのパターンがあります。このあたりは、グループのルール決め次第なので事前に確認しておきましょう。
ちなみに加槓で晒された牌が和了牌ならチャンカンという1翻の役が成立しロンを宣言することができます。もちろん和了が優先されるので、途中流局はしません。
四人立直(4人リーチ)
その名の通り、プレイヤー4人全員が立直をかけた状態で成立する途中流局。4人目が立直をかけて打牌で和了者が出なかった場合に成立します。
三家和(サンチャホー)
いわゆるトリプルロンのこと。一人の打牌に対して他のプレイヤー全員がロンを宣言した場合に成立する途中流局。ただしルール決めはグループによって様々で、途中流局がもともと成立しないで、トリプルロンされるケース、上家のみの和了が許されるケース等があります。ゲーム開始前に確認しておきましょう。
まとめ
以上が一般的な流局となりますが、ローカルルールでは他にもいくつかの流局になる条件があります。流局は自分の悪手や危険な状況を回避できる手段になるので、是非覚えておきましょう。
ただ、麻雀は広く普及しすぎて数多くのローカルルールが存在します。グループによっては、ロカールでない一般的な流局ですら不成立としている場合もあるので、流局の種類と条件を局開始前に確認しておきましょう。