前回では、【搭子(ターツ)と対子(トイツ)の重なり。牌3枚の時の牌効率】を紹介しました。今回はそこからさらに牌を増やして4枚の時の牌効率を考えて行きたいと思います。当然と言えば当然ですが、連なる牌が多くなればなるほど受け入れ牌の枚数は多くなります。
搭子(ターツ)と刻子(コーツ)の重なり。牌4枚の時の牌効率-もくじ
搭子と刻子が重なった時の(4枚)牌効率の考え方
今までは雀頭(2枚)もしくは面子(3枚)どちらかを考えた牌効率でしたが、今回は4枚の牌効率、つまり5枚目を引いた時の牌効率を考えて行くため、必然的に【雀頭(対子)+面子】が出来上がる形となります。
具体的にはの牌姿であれば、受け入れ牌は×4枚・×3枚・×4枚の計11枚となります。
をツモれば+
をツモれば+
をツモれば+となります。
ペンターツ+刻子の4枚から見る牌効率
ペンターツと刻子が4枚で複合するパターンは数牌1種に付き4種。数牌は3種類なので全部で12種のパターンが存在することになります。
手牌 | 受け入れ牌 | 合計枚数 |
---|---|---|
×3枚 ×4枚 | 計7枚 | |
×3枚 ×4枚 | 計7枚 | |
×4枚 ×3枚 | 計7枚 | |
×4枚 ×3枚 | 計7枚 |
ペンターツ+刻子の4枚の複合は一見ただのペンチャンに見えてしまいますが、受け入れ牌はリャンメン待ちの8枚とほぼ同じ7枚もある良形となります。
カンターツ+刻子の4枚から見る牌効率
カンターツ+刻子の4枚の複合の牌姿の受け入れは7枚です。受け入れ牌の枚数は先ほど紹介したペンターツ+刻子の受け入れ牌と同じ枚数になっていますが、カンターツ+刻子の4枚の複合は対子と面子が完成しなくともいろいろな良形への変化が期待できる牌姿となるので、ペンターツ+刻子よりも優位性の高い牌姿と言えます。
具体的にの牌姿で確認していきたいと思います。
を引いてくると+で面子と対子が完成します。
次に、を引いてくると、+で対子と面子が完成します。この辺りはペンターツ+刻子の複合と同じですね。ここからが、カンターツ+刻子の4枚の複合の特有の変化です。
を引いてくると、+となり、刻子+リャンメンターツが出来上がり受けいれ牌は8枚へと変化します。
次に、を引いてきて、を打牌すると、となり受け入れ牌は×4枚 ×3枚 ×4枚となります。つまり受け入れ牌の枚数が7枚から11枚に増やすことができるのです。
では他のカンターツ+暗刻の4枚が複合する時の受け入れ牌とその枚数を確認していきたいと思います。
手牌 | 受け入れ牌 | 合計枚数 |
---|---|---|
×4枚 ×3枚 | 計7枚 | |
×3枚 ×4枚 | 計7枚 | |
×4枚 ×3枚 | 計7枚 | |
×3枚 ×4枚 | 計7枚 | |
×4枚 ×3枚 | 計7枚 | |
×3枚 ×4枚 | 計7枚 | |
×4枚 ×3枚 | 計7枚 | |
×3枚 ×4枚 | 計7枚 | |
×4枚 ×3枚 | 計7枚 | |
×3枚 ×4枚 | 計7枚 | |
×4枚 ×3枚 | 計7枚 | |
×3枚 ×4枚 | 計7枚 | |
×4枚 ×3枚 | 計7枚 | |
×3枚 ×4枚 | 計7枚 |
リャンメンターツ+刻子の4枚から見る牌効率
リャンメンターツ+刻子の4枚の複合の牌姿は、搭子+刻子の4枚の複合の中で受け入れ牌の枚数の合計が最大で11枚と最も良い形で、受け入れ牌の種類も3種類と他の搭子+刻子の4枚の複合の時よりも1種多くなります。
例えば、の牌姿にが入れば、+の対子と順子が完成します。
次にが入れば、+の刻子と対子が完成します。
そして最後に、が入れば、+の対子と順子が完成します。
つまり、の牌姿の受け入れ牌は×4枚 ×3枚 ×4枚の計11枚ということになります。
手牌 | 受け入れ牌 | 合計枚数 |
---|---|---|
×4枚 ×3枚 ×4枚 | 計11枚 | |
×4枚 ×3枚 ×4枚 | 計11枚 | |
×4枚 ×3枚 ×4枚 | 計11枚 | |
×4枚 ×3枚 ×4枚 | 計11枚 | |
×4枚 ×3枚 ×4枚 | 計11枚 | |
×4枚 ×3枚 ×4枚 | 計11枚 | |
×4枚 ×3枚 ×4枚 | 計11枚 | |
×4枚 ×3枚 ×4枚 | 計11枚 | |
×4枚 ×3枚 ×4枚 | 計11枚 | |
×4枚 ×3枚 ×4枚 | 計11枚 | |
×4枚 ×3枚 ×4枚 | 計11枚 | |
×4枚 ×3枚 ×4枚 | 計11枚 |
搭子+刻子の4枚の複合以外の4枚から見る牌効率
搭子+刻子の4枚の複合以外にも、4枚の待ちが2種類存在します。それが、【シャンポン待ち】と【ノベタン待ち】です。麻雀の経験が浅い方はこちらの2種の方が馴染みがあるかもしれませんね。
シャンポン待ちの牌効率
シャンポン(シャボ)待ちとは、3面子2対子になっている状態のことを言います。麻雀の基本の和了形は4面子1雀頭(対子)なので、和了するには面子が1つ足りず対子が1つ多いことになります。
具体的には上のような牌姿のことで、の対子、そしての対子があるのがわかると思います。シャンポン待ちの受け入れ牌は以下の通りです。
手牌 | 受け入れ牌 | 合計枚数 |
---|---|---|
×2枚 ×2枚 | 計4枚 |
シャンポン待ちは自分自身で各2枚・計4枚の受け入れ牌を潰してしまっているため、残りはたった4枚しかなく牌効率は良くありません。ただし、ヤオチューハイ(19字牌)がシャンポン待ちに絡むと他家にとって不要牌である可能性が高いため和了率は比較的UPします。
今回の牌姿のようにチュンチャンパイ(数牌の2~8)のシャンポン待ちでテンパイした場合は状況次第でリャンメン待ちへの変化を待った方が良い場合もあるでしょう。ちなみに今回の牌姿の待ちはシャンポン待ちだけではありません。
一見、とのシャンポン待ちですが、を刻子ではなく対子で考えいくと残りの待ちが見えてきます。
にすると残りは56677となり、のリャンメン待ちが見えてきます。4枚目ので和了すると、イーペーコの1飜も追加されます。
ノベタン待ちの牌効率
ノベタン待ちとは、基本の和了形である4面子1雀頭の雀頭が確定していない状態で、連なる4つの数牌の両端で雀頭待ちをする牌姿のことを指します。
具体的には上のような牌姿の事で、雀頭が無く連続する4つの数牌の両端で雀頭になる1や4を待つ形となっています。シャンポン待ちの受け入れ牌は以下の通りです。
手牌 | 受け入れ牌 | 合計枚数 |
---|---|---|
×3枚 ×3枚 | 計6枚 |
自分自身でそれぞれ1枚使用しているので、受け入れ牌の枚数は各3枚×2種で計6枚となります。リャンメン待ちの受け入れ牌数8枚、そしてカンチャン・ペンチャン・シャンポン待ちの受け入れ牌4枚の丁度中間の受け入れ牌数となりますね。
ちなみに、の待ち牌はだけではないのにお気づきでしょうか?
ノベタンン待ちの複合である、待ちは比較的見つけやすいと思います。引っかかりやすいのが、の暗刻です。実は、見方を変えるとは雀頭にもなります。
すると、のカンチャン待ちの形が見えてくると思います。慣れるとすぐに気づける牌姿ですが、慣れるまでは暗刻が数牌と関わる場合は、必ず暗刻の場合、そして(対子)雀頭にした場合の2パターンで待ち牌を考えるようにしましょう。
搭子(ターツ)と刻子(コーツ)の重なり。牌4枚の時の牌効率-まとめ
以上が牌4枚を使用した牌効率となります。愚形と言われるカンターツやペンターツでも、そこに刻子が関わることで受け入れ牌の合計枚数が増えて良形になることがわかると思います。
受け入れ牌の数をまとめると以下のようになります。
手牌 | 受け入れ枚数 | 優位性 |
---|---|---|
リャンメンターツ+刻子 ・ |
11枚 | 高い |
カンターツ+刻子 ・ |
7枚 | ↓ |
ペンターツ+刻子 ・ |
7枚 | ↓ |
刻子が絡まない4枚の牌効率 | ||
ノベタン待ち |
6枚 | ↓ |
シャンポン待ち + |
4枚 | ↓ |