一通り役・符計算・点数を覚えたら【ピンフ+ツモ】について詳しく紹介していこうと思います。なぜ今さら【ピンフ+ツモ】??と思われるかもしれませんが、【ピンフ+ツモ】には微妙な誤差ではありますが、2通りの点数の表し方があります。
もちろん一方がローカルルールになる訳ですが【ピンフ+ツモ】の点数に関わるローカルルールは西日本中心に根強く残っていて知らなければ思わぬトラブルを招く可能性があります。ローカルルールは無数にあり全てを局開始前に確認するのは難しいですが、有名どころのローカールルールは事前に確認するようにした方が良いでしょう。
ここで紹介する【ピンフ+ツモ】のローカルルールは役・符計算・点数を理解していないとチンプンカンプンな内容となっているので、役・符計算・点数を理解できていない場合は、【符と点数計算】を先に読んでいただければと思います。では早速見ていきましょう。
【ピンフ+ツモの飜数と点数について】もくじ
ピンフ+ツモは複合しない
いきなり結論をタイトルに入れてしまいましたが、本来であれば複合する【ピンフ+ツモ】が複合しないというローカルルールが存在します。では【ピンフ+ツモ】の形で和了する(あがる)とどうなるかというと、ピンフが消えてツモの1翻だけが残ります。
もう少し具体的に言うと、一般的なルールではれば、ピンフ+ツモは、あがると必ず付く副底(フーテー)の20符とツモによる加符点の2符で30符となるのですが、ピンフ+ツモの例外として20符にするという取り決めがあります。
点数で言うと【ピンフ+ツモ】の子の点数は、
符点/翻数 | あがり方 | 1翻 | 2翻 | 3翻 | 4翻 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
20符 | ロン | 無し | 無し | 無し | 無し | ||||
ツモ | 400 | 700 | 700 | 1300 | 1300 | 2600 |
ちなみに1翻のツモが無しになっているのはピンフ+ツモで翻数は最低でも2翻からとなるためです。さらに言うと、ピンフのロン上がりは30符という取り決めがあるため、20符のロン上がりの点数は【無し】となっています。
次に親の【ピンフ+ツモ】の点数です。
符点/翻数 | あがり方 | 1翻 | 2翻 | 3翻 | 4翻 |
---|---|---|---|---|---|
20符 | ロン | 無し | 無し | 無し | 無し |
ツモ | 700オール | 1300オール | 2600オール |
となるのが一般的なルールとなっています。
これに対して、【ピンフ+ツモ】を無しとするルールの場合は、ピンフ+ツモで上がるとピンフが消失し1翻のツモだけが残るので副底(フーテー)の20符とツモの加符点である2符が加えられ22符、一の位は繰り上げられるので30符となります。ピンフが消失するルールなので例外の20符は適用されなくなるわけですね。具体的な点数を言うと【ピンフ+ツモ】無しルールの場合の子の点数は
符点/翻数 | あがり方 | 1翻 | 2翻 | 3翻 | 4翻 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
30符 | ロン | 1000 | 2000 | 3900 | 7700 | ||||
ツモ | 300 | 500 | 500 | 1000 | 1000 | 2000 | 2000 | 3900 |
次に【ピンフ+ツモ】を無しとした場合の親の点数です。
符点/翻数 | あがり方 | 1翻 | 2翻 | 3翻 | 4翻 |
---|---|---|---|---|---|
30符 | ロン | 1500 | 2900 | 5800 | 11600 |
ツモ | 500オール | 1000オール | 2000オール | 3900オール |
となります。微妙な点数の誤差ではありますが、ピンヅモ無しルールの方が若干点数が低くなってしまっていますね。
ピンヅモ無しルールが根強く残っているのは平和(ピンフ)という役の性質が深く関わっています。余談になってしまいますが、次はなぜこのようなローカルルール根強く残っているのか解説していきます。
平和の定義
平和は【平らな和了(あがり)=符点のつかない役】という定義があります。
そもそも平和の和了の形は牌姿のように、順子と役牌以外の雀頭、さらに言うと待ちの形もリャンメン待ちになる必要があるため、符点の求め方で確認しても解るように加符点は付きません。
ここで問題になってくるのが、あがり方に付く加符点。メンゼンロンの10符・ツモあがりで付く2符です。平和は符のつかない役なのに【あがり方に付く加符点】で符が付いてしまい辻褄が合わなくなります。ここで辻褄合わせのために生まれたのが平和における符点の例外です。
具体的には【ピンフ+ツモ=20符】【ピンフ+ロン=30符】と取り決めたのです。これが現在の麻雀の一般的なルールとなっています。【ピンフ+ツモ=20符】に限ってい言うと、ツモ点2符がついてしまうので、ピンフとツモの複合2飜30符はおかしいが2翻は残そう・・・・そのかわり30符ではなく20符にして点数を少し下げるという意味合いになっていますね。なので、数ある役の中で20符が適用されるのはピンフ+ツモのみです。
ローカルルールの考え方はこれとは異なり、「ピンフは符が付かないんだからツモ点が付くならピンフではない!!」というものです。なのでピンフ+ツモでピンフが消えると副底(フーテー)の20符とツモによる加符点の2符で22符。七対子25符以外の1の位の符点は繰り上がりなので1飜30符となるわけですね。
まとめ
少し話がごちゃごちゃしてしまったので最後に簡潔にまとめておくと【ピンフ+ツモ】のあがりは2通りの解釈があり一般的なルールとして2飜20符とする場合と、ローカルルールの1飜30符とする場合があるということですね。
経緯はどうあれ、麻雀のルールは1つではなく地域によって様々でその地域やグループに合わせたルールでゲームを行う必要があります。【ピンフ+ツモは複合しない】というのはローカルルールとされていますが、決して無視することはできません。その場に従った麻雀のルールでゲームを楽しんでみてください。